大学受験
留学生がアメリカで大学進学するためには、SAT(日本のセンター試験のようなもので、高校在学中に何回でも受けられる)の点数と、英語力の証明としてTOEFLのスコアが必要です。私もGrade12になり、大学進学のためにSATを受験し、英語は800点満点中550点、数学は800点満点中700点ほどでした。SATの英語が550点は現地の学生と変わらない点数でしたので、ほとんどの大学がTOEFLを免除してくれました。
当時、私は政治の報道関係にとても興味があり、政治やジャーナリズムについて学べる大学に進学したかったのですが、事業を営む父は昔の考えが強く、将来的に家業を継ぐ為にビジネスやマーケティングを専攻してほしいと、当初私の考えていた専攻に進むことはできませんでした。
全部で13校の大学に願書を出し、その準備だけでもかなりの時間と労力を使いました。通常は3~5校ほど出願する人が多い中で、私は自分の可能性を試してみたく、チャレンジの学校、実力相応の学校、滑り止めの学校とピックアップして、願書を出しました。13校ともなると、アプリケーションやエッセイなどもかなりの量で、出願準備には苦労しました。チャレンジ校としていた、ハーバード大学やコロンビア大学、スタンフォード大学には落ちてしまいましたが、残りの学校にはすべて合格することができました。合格を頂いた大学の中から最終的に、NYU、ジョージタウン大学、UCバークレー、UCLAと悩んだ末、カリフォルニアの環境が自分の肌に合うと感じ、UCLAに進むことを決めました。
努力+チャンス=成功
親は高校留学から大学まで干渉してこなかったので、自分自身で考え、選択し、行動してきました。それが自分の人生の中でとてもプラスになったと思います。寂しくなかったのか、周りの子が羨ましくなかったのか、と思われる方もいるかもしれませんが、私の行く先々に良縁があったと思っています。私は、【努力+チャンス=成功】だと考えています。自分の親が離婚したこと、親が与えてくれたチャンス・・・さまざまな環境の中で努力したからこそ得られた経験があり、その努力は必ず報われると思います。もし、今お子様の留学に悩んでいる親御様がいるならば、経済的にお子様にチャンスを与えられるなら、惜しまずに与えた方がいいと私は思います。中高生のお子様を海外に出すことに不安のある方も、もちろんいらっしゃると思いますが、若い時の挫折経験は貴重だと思います。お子様自身が挫折を経験して、それが良かったのか、悪かったのか、また悔しさやありがたみを感じ、その子のさまざまな経験が増えていくものです。人は目標を持って成長していくものですので、ぜひ、お子様の可能性を信じ、広げてみてはいかがでしょうか。次回は高校の卒業パーティーと卒業式についてお話します。