不登校や特性配慮を前提にした学び直しで、ニュージーランドを検討している保護者の方と話すことが増えています。
「環境を変えればなんとかなるのでは」という期待を持って相談に来られる方もいます。環境を変えること自体は悪いことではありません。ただ、現場で相談を受けていると、環境変更だけでうまくいった例ばかりではありません。受け入れ体制や本人の負担を見ずに進めると、渡航後に困ることが起こります。
ニュージーランドは、学び方の選択肢が比較的柔軟な国です。全日制の学校への登校だけでなく、一部の科目だけ履修する形や、学校外での学習を組み合わせる形も取りやすくなっています。だからといって、どこの学校でも個別の配慮が受けられるわけではありません。
学校名や地域名だけで決めようとせず、本人の状況に合った支援が実際にあるかを確認する必要があります。
本人の負担が強い時期に見ること
相談でよくあるのが、本人の不登校期間が長く、学校生活への負担感が強いケースです。この場合、渡航の可否を先に検討するよりも、現地でどのようなサポートが受けられるかを先に確認した方がよいことが多いです。
まず見たいのは、学習面とメンタル面の支援を分けて捉えることです。学習面では、授業の進め方や課題の出し方、苦手な科目への対応などを確認します。メンタル面では、カウンセリングの導線や、困ったときに誰に相談できるかを確認します。
学校によっては、留学生向けのサポート担当がいるところもあります。一方で、留学生の受け入れはしていても、個別配慮までは難しいところもあります。学校のウェブサイトに「留学生受け入れ」と書いてあるだけでは判断できません。実際に個別の状況を伝えた上で、どう対応できるかを確認する必要があります。
費用の数字に含まれているもの
ニュージーランドの高校には公立と私立があり、授業料は学校の種類や立地、プログラムによって異なります。公立の方が授業料は抑えめになる傾向がありますが、留学生向けの受け入れ体制やサポート内容は学校ごとに差があります。
費用の数字だけでなく、その費用に何が含まれているかを確認します。教材費、行事参加費、サポート費用などが含まれているか。追加でかかる費用がないか。これらを整理しておかないと、渡航後の家計管理が難しくなります。
滞在形態にはホームステイや学生寮などがあります。ホームステイの費用は地域や家庭によっても異なるため、週単位の目安を確認しつつ、食事や交通費などの生活費も含めて試算が必要です。
不登校の背景がある場合、滞在先での過ごし方や、困ったときの相談先が確保されているかも確認しておきたいポイントです。ホームステイ先との相性や、生活リズムの整え方について、事前にエージェントや学校と話しておくことが望ましいです。
帰国後のことも同時に考える
渡航前の準備に目がいきがちですが、帰国後のことも同時に考えておく必要があります。留学期間が終わった後に、日本でどのように学びを続けるか。進路のつなぎ方をどうするか。
不登校からの留学を経験した子が、帰国後に再び学校に通えるようになる場合もあります。一方で、留学先での学び方を活かして、日本でも別の形で学びを続ける場合もあります。帰国後の選択肢を広げておくためにも、留学期間中に何を身につけたいか、本人と話しておくことが役立ちます。
どこまで親が動くか
親としてできることは、情報を集め、本人に合った選択肢を探すことです。ただ、最終的には本人が現地で生活することになります。親が先回りしてすべてを決めるのではなく、本人の意向を確認しながら進めることが望ましいです。
渡航前に本人と話しておきたいこととして、現地での生活イメージや、困ったときの対処法があります。本人が「行きたい」と言っている場合でも、現地での生活をどれくらいイメージできているかを確認します。イメージが湧かない場合は、渡航前に現地の生活を知る機会を設けることも一つの方法です。
ニュージーランドで不登校や特性配慮を前提にした学び直しを検討している方は、まず本人の状況を整理し、受け入れ体制を確認することから始めてみてください。学校名や地域名だけでなく、支援の実際が見える確認項目を押さえることが、本人にとって合った選択につながります。
不登校・特性配慮留学について、より詳しい内容は専用ページでも紹介しています。

